子どもが寝たあと、やっとパソコンを開く。でも、職務経歴書の画面を前にして手が止まる。
「私って、何ができる人なんだろう…」
産休・育休のブランクはどう書けばいいのか。育児しながら仕事してきたけど、それを「書く言葉」が出てこない。アピールできることなんてあるのか。そもそも書く時間がない…。
私も同じでした。100社以上応募した転職活動の中で、一番最初に躓いたのが書類作成でした。
この記事では、実際に転職を経験した私が、ワーママが職務経歴書・履歴書を書くときのポイントを例文つきでまとめています。「書き方がわからない」という状態から抜け出して、まずは1社分!参考にしながら作成してみてください。
ワーママが書類作成で悩むのは当然
「職務経歴書って何を書くんだっけ…」
仕事はしていても、転職活動のブランクがあったり、産休・育休で長期間ポジションを離れていたりすると、途端に手が止まります。
実際に私が100社以上応募したときも、最初は職務経歴書の書き方に相当悩みました。特に悩んだのは以下の3つです。
- 産休・育休期間の書き方がわからない
- 仕事のブランクをどう説明すべきか不安
- 育児しながらだと「アピールできること」が思い浮かばない
同じ悩みを持つ方、多いと思います。でも大丈夫!ちゃんと書けます。
まず「履歴書」と「職務経歴書」の違いを整理する
書き始める前に、2つの書類の役割を整理しておきましょう。
履歴書:基本情報(学歴・職歴・資格など)をまとめた書類。フォーマットが決まっており、事実を正確に記載します。志望動機や自己PR欄もありますが、あくまで「全体像を伝える書類」です。
職務経歴書:これまでの仕事内容・実績・スキルを詳しくアピールする書類。フォーマットは自由で、自分の強みを具体的に伝えることができます。
履歴書は「基本情報と全体像の整理」、職務経歴書は「自分を売り込むためのPR資料」です。この違いを意識するだけで、書くべき内容が整理しやすくなります。企業はこの2つをセットで見て判断しています。
履歴書の書き方:産休・育休はどう書く?
ワーママが迷いやすいのが、産休・育休中の職歴の書き方です。
結論から言うと、産休・育休の期間も職歴欄にしっかり記載しましょう。
産休・育休は、多くの方が利用している制度です。正直に記載することで不利になることは基本的にありません。むしろ「復職して仕事を続けている」ことは、継続力や責任感のアピールにもつながります。
よくあるNG例:産休・育休を空欄にしてしまうケース。この場合、採用担当者から見ると「なぜこの期間が空いているのか?」と疑問に思われてしまいます。結果的に、不要なマイナス印象につながることもあるため、空白にせず、正直に記載するのが正解です。
企業によっては面接で詳細を聞かれることもあるため、復職後の働き方も簡単に説明できるようにしておくと安心です。
職務経歴書の書き方:育児スキルも「実績」として書いていい
職務経歴書で悩むのが、「書けることがない」という思い込みです。
でもよく考えてみてください。産休育休を経て復職し、子どもを保育園に預けながら、限られた時間の中で仕事を続けてきた。それ自体が、ビジネスパーソンとしての実力の証明です。
職務経歴書に書くべき3つのポイント
① 業務内容は「具体的に」書く
「事務業務全般」と書いてしまいがちですが、「何をどのくらいやっていたか」を具体的に書きます。
NG例:事務業務全般を担当
OK例:受発注管理・請求書作成・在庫管理を担当。月200〜300件の受注処理を担当し、処理のマニュアルを整備してミスを半減させた。
NG例:お客様対応をしていた
OK例:電話・メールでの問い合わせ対応を1日平均30件担当。クレーム対応マニュアルを作成し、チーム全体の対応品質を統一した。
NG例:社内の庶務・雑務を担当
OK例:備品発注・交通費精算・スケジュール管理など総務業務を担当。月次の経費集計を自動化するExcelシートを作成し、処理時間を月2時間短縮した。
数字や「やったこと→結果」の流れで書くと、ぐっと説得力が増します。「すごい実績」がなくても大丈夫。日常業務の中に、必ず書けることが見つかります。
② 産休・育休復帰後の変化を書く
「復職後に何をしたか」は、積極的に書きましょう。
例:育休復帰後、時短勤務で勤務を再開。業務の優先順位を見直し、短時間でも業務効率を落とさない仕組みを整えた。
例:育休から復職後、お迎えのある日は定時退社を徹底するため、タスクの優先順位づけと業務の「見える化」を自主的に導入。チームメンバーへの引き継ぎがスムーズになり、急な早退・欠席でも業務が止まらない体制を作った。
例:産休前は経験が浅かった請求書処理を、復職後に率先して担当。書籍と先輩のサポートで習得し、3ヶ月以内に1人で月次処理を完結できるようになった。
育児スキルが「タスク管理力」「段取り力」に直結していることを意識すると、書きやすくなります。
育児で身についたスキルの整理方法はこちらの記事でも詳しく解説しています。
③ 資格・スキルは転職先で役立つものを前に出す
転職先の業務に関係する資格は、履歴書だけでなく職務経歴書にも改めて書いて強調しましょう。
例:「Word・Excel(VLOOKUP・ピボットテーブル使用可)」「日商簿記2級」など、具体的なスキルレベルまで書くと伝わりやすいです。
志望動機は「本音+伝え方」が大切
志望動機に「在宅ワークを希望しているから」「子どもの急な発熱でも対応できる働き方がしたいから」と書くのを躊躇する方は多いです。
ただ、こうした希望を曖昧にしたまま入社してしまうと、「思っていた働き方と違った」とミスマッチにつながる可能性もあります。そのため、働き方の希望は無理に隠す必要はありません。
ただしポイントは、”本音をそのまま書く”のではなく、”企業目線で伝えること”です。「育児と両立したい」だけで終わるのではなく、「その中でどう貢献できるか」までセットで伝えることが大切です。
文章例:
子どもの体調不良時など、急な対応が必要になる場面があることは理解しております。そのため、日頃から業務の見える化や引き継ぎしやすい体制づくりを意識してきました。限られた時間の中でも安定して業務を進められるよう工夫しながら、これまでの事務経験を活かして貢献していきたいと考えております。
「育児があるので配慮してほしい」ではなく、「その状況でも成果を出すために工夫している」と伝えることで、印象は大きく変わります。制約を前向きに言い換えることで、自律的に働ける人材として評価されやすくなります。
私が実際に転職活動で感じた「正直に書くことの大切さ」については、こちらにまとめています。
志望動機の言い換え例(NG → OK)
NG例:在宅で働きたいと考えております。子どもがいるため、柔軟に働ける環境を希望しています。
OK例:子どもの体調不良などで急な対応が必要になる場合もあるため、在宅勤務が可能な環境を希望しております。その中でも業務に支障が出ないよう、日頃から進捗の共有や引き継ぎしやすい体制づくりを意識し、安定して業務を進められるよう工夫してまいりました。
NG例:育児と両立したいので、無理なく働ける仕事を探しています。
OK例:育児と両立しながらも、限られた時間の中で成果を出せる働き方を大切にしています。これまでの事務経験を活かし、効率的に業務を進めることでチームに貢献していきたいと考えております。
NG例:子どもの急な発熱でお休みをいただくことがあります。
OK例:子どもの体調不良などで急な対応が必要になる可能性があるため、日頃から業務の見える化や引き継ぎ体制を整えることを意識しています。チームへの影響を最小限にできるよう、自身で工夫しながら働いていきたいと考えております。
大切なのは、「できない理由」を伝えるのではなく、「その中でどう工夫しているか」をセットで伝えることです。
「自己PR」はワーママの等身大でいい
自己PRは、履歴書・職務経歴書ともに書く欄があります。「何か特別なことを書かないといけない」と身構える方も多いですが、等身大で大丈夫です。
ただしポイントは、【日常の中で身についた強みを、仕事でどう活かせるかまで伝えること】です。
自己PRの基本構成(3つの要素)
- 強み(自分にできること)
- その根拠(どんな経験からか)
- 転職先での活かし方(何に貢献できるか)
可能であれば、数字や具体的な実績も入れるとより伝わりやすくなります。
文章例①:タスク管理力をアピールするケース
複数の業務を同時並行で進めるタスク管理が得意です。育児と仕事を両立する中で、限られた時間内に成果を出すために、常に優先順位を意識して動く習慣が身につきました。前職では月200件以上の受注処理を担当しながら、マニュアル整備も並行して進めました。在宅勤務においても、進捗共有や優先順位の調整を行いながら、自律的に業務を進めることができます。
文章例②:コミュニケーション力・柔軟性をアピールするケース
イレギュラーな状況でも落ち着いて対応できることが強みです。子どもの急な発熱や保育園からの呼び出しなど、予定外の出来事に対応してきた経験から、状況に応じて優先順位を判断する力が身につきました。前職でも、急な欠員が出た際に他部署の業務を兼務しながら、自分の担当業務を期日通りに完了させた実績があります。変化のある環境でも柔軟に対応し、周囲と連携しながら業務を進めることで貢献していきたいと考えております。
自己PRは長すぎなくていいです。200〜300字程度で、「この人と働いてみたい」と思ってもらえる内容を意識して書きましょう。
時間がないなら「まず下書きだけ」でいい
書類作成に完璧を求める必要はありません。
私がやっていたのは、「まず箇条書きで書ける内容を出す」こと。仕事内容、使っていたツール、改善したこと、よくやっていた作業…。思いつくままに書き出すだけでOKです。
その箇条書きをもとに、少しずつ整えていく。最初から完璧なものを作ろうとすると、手が止まります。
時間がないワーママにこそ、「まず書いてみる→後で直す」のスタイルが合っています。
ある程度書けたら、そのままにせず一度プロに見てもらうのがおすすめです。転職エージェントでは無料で添削してもらえることが多く、自分では気づかなかった強みを引き出してもらえることもあります。
私自身も、ある程度書いた段階で担当のエージェントさんに添削をお願いしました。その結果、「ここはこう書いたほうが伝わる」「この実績はもっとアピールできる」と具体的に教えてもらえ、書類の印象が大きく変わった実感があります。
まとめ:書けないのではなく、書き方を知れば大丈夫
ワーママの職務経歴書・履歴書作成で大事なポイントをまとめます。
- 産休・育休は職歴欄に正直に書く
- 仕事内容は「何をしたか」を具体的な数字や行動で書く
- 育児経験は「タスク管理力・段取り力」として仕事に置き換える
- 志望動機は本音をベースにしつつ、「どう貢献できるか」まで伝える
- まずは箇条書きで書き出し、エージェントの添削を活用する
「書けることがない」と感じていたとしても、これまで続けてきた仕事や育児の経験は、立派な実績です。書き方を工夫するだけで、それが相手に伝わる言葉に変わります。
まず1社分、箇条書きから始めてみましょう。完璧を目指さなくていいので、できるところから少しずつ形にしていきましょう。
小さくでも動き出すことで、見える景色は少しずつ変わっていきます。





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